プロペラ式換気扇のクリーニング手順を、ご説明します。
【準備段階】
1. 安全確保
必ず電源を切る: 換気扇のスイッチを切り、ブレーカーを落としてください。誤作動でプロペラが回転すると、指を怪我する大変危険な事故につながります。
周囲の養生: 換気扇の下のコンロや作業スペースに、新聞紙やビニールシートを敷いて、汚水が飛び散らないように保護します。
服装: 汚れてもよい服装、ゴム手袋、メガネ(ゴーグル)、マスクを着用します。油汚れや洗剤が目や皮膚に付着するのを防ぎます。
2. 道具の準備
洗剤: アルカリ性洗剤(マジックリン、セスキ炭酸ソーダ水など)。油汚れは酸性なので、アルカリ性洗剤で中和して落とします。
つけ置き用容器: プロペラやカバーが入る大きさのバケツやポリ袋。
掃除道具:
古歯ブラシ、ヘラ(スクレーパー)、竹串など
スポンジ、たわし、ぞうきん
マイクロファイバークロス、キッチンペーパーなど
その他: ドライバー、脚立(高所の作業のため)
【分解・つけ置き段階】
1. カバーとフィルターの取り外し
手順: 換気扇の前面についているカバー(プロペラを覆っている部分)を取り外します。多くの場合、ビスで固定されているか、手で簡単に外せるようになっています。ビスで固定されている場合は、ドライバーを使います。
注意: カバーは油汚れが溜まっていることが多いので、落下させないように気を付けてください。
2. プロペラの取り外し
手順:
プロペラの中心にあるスピンナー(プロペラを固定しているキャップ)を、回す方向に注意して回します。
重要: プロペラは回転方向と逆方向に回して緩めるのが基本です。多くの場合、プロペラの根本に「はずす」と矢印が書かれています。
スピンナーを外したら、プロペラを引き抜きます。
注意: プロペラは油でベタベタしているので、滑らないようにしっかり持って引き抜いてください。
3. プロペラとカバーのつけ置き
手順:
つけ置き用の容器に、約40〜50℃のお湯を入れます。
お湯にアルカリ性洗剤を規定量溶かします。セスキ炭酸ソーダや重曹を使用する場合は、水に溶かしてスプレーボトルに入れておくと便利です。
取り外したプロペラとカバーを容器に浸け、20〜30分程度放置します。
効果: お湯と洗剤の力で、頑固な油汚れが浮き上がり、こすり落としやすくなります。
【洗浄・本体掃除段階】
1. プロペラとカバーを洗う
手順:
つけ置きしていたプロペラとカバーを容器から取り出します。
油汚れが柔らかくなっているので、スポンジや古歯ブラシでこすり洗いします。
羽根の隙間など、細かい部分は歯ブラシや竹串を使うと汚れが落としやすいです。
汚れが落ちたら、水で洗剤をしっかりと洗い流します。
2. 本体(換気扇内部)を拭く
手順:
洗剤を染み込ませたぞうきんやキッチンペーパーで、換気扇の内部(プロペラが収まっていた部分)の油汚れを拭き取ります。
モーター部分は濡らさないように注意してください。
汚れがひどい場合は、洗剤をスプレーし、しばらく置いてから拭き取ると効果的です。
拭き取り終わったら、水拭きをしてから乾拭きをします。
【乾燥・組み立て段階】
1. 部品を乾燥させる
手順: 洗ったプロペラとカバーの水分を、マイクロファイバークロスなどでしっかりと拭き取ります。
重要: 水分が残っていると、サビやカビの原因になります。完全に乾かしてから取り付けてください。
2. 元に戻す
手順:
乾燥させたプロペラを本体に取り付け、スピンナーをしっかりと締めます。この時も回す方向に注意してください。
カバーを元通りに取り付け、ビスで固定します。
確認:
プロペラがスムーズに回るか確認します。
カバーがしっかりと固定されているか確認します。
最後に、ブレーカーを戻し、スイッチを入れて換気扇が正常に作動するか確認します。
【ポイント】
洗剤の選び方:
セスキ炭酸ソーダ: 環境に優しく、油汚れを分解する効果が高いです。水に溶かしてスプレーボトルに入れておくと、日常的な掃除にも使えて便利です。
重曹: 研磨効果もあるので、こすり洗いに適しています。
マジックリン: 市販のアルカリ性洗剤で、強力な油汚れに効果的です。
頑固な汚れ対策:
つけ置き時間を延ばすか、洗剤の濃度を少し濃くしてみてください。
ヘラやスクレーパーを使って、柔らかくなった汚れを優しく削り取ります。
以上です。
ご依頼頂き、ありがとうございました。
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2025年