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本日のご依頼です。
今回は、室外機がベランダの天井に筒されている、宙づりの室外機の取り外し工事でした。
作業手順としては、以下のような流れになります。
現地調査・見積もり:
まず、業者が現場を訪れ、室外機の設置状況(高さ、宙づりの状態、搬出経路など)を確認します。
作業の難易度や必要な機材などを考慮し、見積もりを提示します。
ポンプダウン(冷媒回収):
ポンプダウンは、エアコンの配管内に残っている冷媒ガスを室外機に閉じ込める作業です。これにより、エアコンを取り外す際に冷媒が大気中に放出されるのを防ぎます。
ポンプダウンの手順
エアコンの運転開始(冷房モード):
まず、エアコンの電源を入れ、冷房運転を最低温度設定(例:16℃)にして10分から15分程度運転させます。これは、配管内の冷媒を全て液化させ、室外機に戻しやすくするためです。
外気温が低い場合(目安として5℃以下)は、暖房運転で暖めたり、室外機に毛布などをかけて暖めたりして、冷媒の圧力を上げることがあります。
室外機のバルブ確認:
室外機には、太い配管(ガス管・低圧側)と細い配管(液管・高圧側)の2本の冷媒配管が接続されています。それぞれの配管にサービスポート(バルブ)があります。
これらのバルブは、通常、六角レンチで開閉できるキャップで覆われています。
液管(細い方)のバルブを閉める:
冷房運転中に、まず液管(細い方)のバルブを六角レンチで完全に閉じます。これにより、冷媒が室内機側に送られなくなります。
ガス管(太い方)のバルブを閉める直前の状態にする:
液管を閉めた後、エアコンは室外機側から冷媒を吸い上げ続け、室内機側には冷媒が送られない状態になります。この間、冷媒は全て室外機に回収されていきます。
ポンプダウン専用のゲージマニホールドをガス管のサービスポートに取り付け、冷媒の圧力が「0MPa(ゼロメガパスカル)」または「0kgf/cm²」に近づくまで待ちます。圧力が負圧(真空状態)になるまで待つ場合もあります。
この間に、ガス管(太い方)のバルブも六角レンチで閉じる準備をしておきます。
ガス管(太い方)のバルブを閉める:
ゲージの針が「0MPa」近くまで下がったら(または音が変わったら)、素早くガス管(太い方)のバルブも完全に閉じます。これで、室外機内に全ての冷媒が閉じ込められた状態になります。
エアコンの運転停止:
ガス管のバルブを閉じたら、すぐにエアコンの運転を停止します。冷媒が回収された状態で長時間運転させると、コンプレッサーに負担がかかり故障の原因となる可能性があります。
配管の取り外し:
ポンプダウンが完了したら、室内機と室外機を繋ぐ冷媒配管、電線、ドレンホースなどを取り外します。この際、配管内にわずかに残った冷媒が「プシュッ」と出る場合がありますが、これは正常です。
配管・配線の取り外し:
冷媒の回収が完了したら、室内機と室外機を繋ぐ冷媒配管や、電源ケーブル、ドレンホースなどを慎重に外します。
この際、冷媒がわずかに残っている場合があるので、適切に処理します。
室外機の固定・安全対策:
室外機が落下しないよう、ロープやワイヤーなどでしっかりと固定し、作業員の安全も確保します。
室外機の取り外しと搬出:
固定が完了したら、室外機を設置場所から慎重に外し、安全な場所へ搬出します。
建物の壁や周囲に傷をつけないよう、細心の注意を払って作業を行います。
室内機の取り外し:
室外機の取り外しと並行して、室内機も取り外します。壁から本体を取り外し、配管穴などを適切に処理します。
清掃・確認:
作業完了後、周囲の清掃を行い、取り外した後の状態を確認します。
必要であれば、配管穴のパテ埋めなども行います。