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高さ2m程度の庭木3本の剪定について、手順を詳しくご説明します。
1.1 剪定の時期の確認
樹種を確認する: 剪定時期は木の種類(常緑樹、落葉樹、花木など)によって異なります。
多くの木は**休眠期(落葉後〜新芽が出る直前、主に冬)**に大胆な剪定(強剪定)を行います。
花木は、花が終わった直後や、花芽が作られる前など、時期を誤ると翌年花が咲かなくなることがあるため、特に注意が必要です。
適切な時期を調べて、剪定を始めます。
剪定は、主に以下の3つのステップで、下から上へ、内側から外側へと進めていきます。
ステップ1:完成形のイメージと芯止め(樹高の調整)
完成形をイメージする:
3本の木それぞれの最終的な高さ(目標の2mに収める)と全体の樹形(自然樹形、玉形、円錐形など)をしっかりイメージします。
芯止め(樹高を下げる作業):
木の一番高い位置にある幹(主幹)や枝の先端を、目的の高さ(2m)に合わせて切り落とします。
幹の途中ではなく、**外側に向かって伸びている枝のすぐ上(外芽の上5〜10mm)**で切ると、その後の枝の伸び方が美しくなります。
この作業で、それ以上上への成長を抑えることができます。
ステップ2:忌み枝(不要な枝)の剪定(間引き剪定/透かし剪定)
木の内側に風と光を入れるために、不要な枝を根元から切り落とします。
**「忌み枝」**と呼ばれる以下の枝を優先的に切ります。
絡み枝: 他の枝に絡みついている枝
内向き枝: 樹の内側に向かって伸びている枝(日当たりを悪くする)
立ち枝(徒長枝): 勢いよく真上に伸びている細い枝(樹形を乱す)
下がり枝: 下向きに垂れている枝
平行枝: 別の枝と平行に伸びて、重なっている枝
枯れ枝、病気の枝: 枯れていたり、病害虫の被害にあっている枝
切り方: これらの枝は、枝の付け根や幹に近い部分で切り落とします。
枝の途中で切ると、そこから細い枝が多数生えてきてかえって木が混み合う原因になります。
「透かし剪定」は、枝の密度を減らし、日当たりや風通しを良くし、病害虫の発生を防ぐ目的があります。
ステップ3:樹形を整える(切り戻し剪定/刈り込み剪定)
切り戻し剪定:
枝が伸びすぎている部分を、外側に向かって伸びる芽のすぐ上で切り詰めます。
これにより、枝を短くしつつ、次に伸びる枝の方向をコントロールできます。
全体のバランス調整:
少し離れて全体を眺め、形を崩している枝がないか確認し、切りすぎた部分と切り足りない部分のバランスを調整します。
一般的に、木の胴体(幹)から1/3程度の葉を残すと木に負担がかかりにくいと言われています。
特に3本ある場合は、3本の高さとボリュームのバランスが取れているかを確認しながら整えましょう。
3. 太い枝を切る場合の注意点(枝おろし)
ノコギリを使うような太い枝(直径3cm以上)を切る場合は、「枝が裂ける」のを防ぐため、以下の手順で行います。
アンダーカット(下側から切る):
切りたい位置より少し外側(枝先側)の、枝の下側から、1/3程度の深さまで切り込みを入れます。
上側から切る:
アンダーカットの少し外側(枝先側)の、枝の上側から切り込みを入れ、枝の重みで折って切り落とします。
仕上げ(付け根で切る):
残った短い枝を、枝の付け根にある「枝の膨らみ(ブランチカラー)」を残すようにして切り落とします。
この膨らみを残すことで、切り口が早く塞がりやすくなります。
癒合剤の塗布:
切り口に癒合剤をしっかりと塗り込み、病原菌や水の侵入を防ぎます。
掃除: 剪定した枝葉をきれいに片付け、地域のルールに従って処分します。
道具の手入れ: ハサミやノコギリに付いたヤニや汚れを落とし、切れ味を保つように手入れをしておきましょう。
以上です。
ご依頼頂き、ありがとうございました。
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