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玄関ドアのドアクローザー交換は、既存の製品と全く同じ製品または互換性のある製品(取替用ドアクローザー)に交換するかどうかで手順や難易度が変わってきます。
今回は、既存のネジ穴を可能な限り利用できる互換性のある製品に交換する手順を、安全・確実に行うためのポイントを含めて詳しく説明します。
ドアクローザー交換の手順(互換製品への交換)
【STEP 0】事前準備と確認
製品の選定: 既存の製品のメーカー名、品番、取り付け穴のピッチ(間隔)を確認し、取り付け穴を流用できる取替用ドアクローザー(多機種対応型など)を選定します。
必要な工具の準備:
プラスドライバー(ネジのサイズに合ったもの、電動ドライバーがあると楽)
脚立(作業は高い位置になります)
軍手(油汚れ防止と安全のため)
メジャー、L字型定規(取り付け穴の位置確認用)
新しいドアクローザー本体と付属品
ネジゆるみ止め剤(推奨)
ドアストッパー(作業中にドアが動かないように固定するため)
安全の確保: ドアが作業中に急に開閉しないよう、完全に開けた状態でドアストッパーなどで確実に固定します。
取り外しは、急に油圧の負荷がかからないように、アーム部分から順に行います。
アームとリンクの連結を外す:
アームとリンクを繋いでいるネジ(ジョイントピン)をドライバーで外します。
アームをブラケットや本体から取り外します。このとき、アームに油圧の力がかかっている場合があるので、慎重に作業します。
本体の取り外し:
ドアに固定されているドアクローザー本体のネジ(側面など)を緩めて本体を外します。
本体を取付板からスライドさせて取り外します。
本体取付板・ブラケットの取り外し(任意):
新しいドアクローザーの付属品と互換性がない場合は、本体取付板(ドア側)とブラケット(ドア枠側)のネジを外し、すべて取り外します。
※全く同じ製品に交換する場合や、互換製品でそのまま使える場合は、この部品は外さなくても大丈夫です。
取り外したときと逆の手順で、新しい部品を取り付けます。
ブラケットの取り付け(ドア枠側):
新しいドアクローザーに付属のブラケット(リンクを固定する土台)を、既存のネジ穴を利用してドア枠に取り付けます。
互換製品の場合、複数の穴が開いている取付板(ブラケット)を使いますが、説明書に従って、どのネジ穴を使うか確認してから取り付けます。
本体取付板の取り付け(ドア側):
ドアクローザー本体をドアに固定するための取付板を、既存のネジ穴を利用してドアに取り付けます。
ここでも、説明書に記載されている寸法や型紙に沿って、正しいネジ穴の位置を決定します。
ネジにはゆるみ止め剤を少量塗布してから締め付けると、緩みにくくなります。
本体の取り付け:
新しいドアクローザー本体にアームを仮止めします。
本体を取付板にスライドさせてはめ込み、ネジでしっかりと固定します。
※ドアクローザーは左右兼用の場合が多いですが、本体側面の速度調整弁の位置が、鍵側・丁番側どちらに向くかを確認し、説明書通りに取り付けます。
アームとリンクの連結:
ドアクローザー本体に取り付けたアームと、ドア枠側のブラケットに取り付けたリンク(棒状の部品)を連結します。
連結する際、アームを少し引き寄せ、リンクがドアと平行になるように位置を調整してから、連結ネジ(ジョイントピン)で固定します。
ドアの開閉確認と速度調整:
ドアストッパーを外し、ドアの開閉を行います。
新しいドアクローザー本体側面にある**速度調整弁(通常2~3箇所)**をドライバーで回し、ドアの閉まる速度を調整します。
【重要】
ネジを右に回すと遅く、左に回すと速くなります。
ネジを回しすぎるとオイル漏れの原因となり、故障します。 調整は少しずつ(4分の1回転など)行い、ドアの閉まり具合を確認しながら慎重に進めます。
(ストップ機能付きの場合)ストップ角度の設定ネジを調整し、ドアを開けた状態で停止する位置を調整します。
ドアがスムーズに、かつゆっくりと閉まること、途中で急に閉まらないことを確認します。
各ネジがしっかりと締まっているか、ぐらつきがないかを確認して作業完了です。
油漏れ: ドアクローザーの速度調整ネジを緩めすぎると、内部の油圧オイルが漏れて故障します。絶対に1周以上緩めないようにしてください。
以上です。
ご依頼頂き、ありがとうございました。
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