本日のご依頼です。
マンションのエアコン取り外し工事(室外機がベランダ設置)の手順です。
マンションのエアコン取り外し手順(室外機ベランダ設置)
1. 事前準備と確認
必要な道具の準備
ドライバー(プラス・マイナス)
モンキーレンチ、またはスパナ(配管のナットを緩めるため)
六角レンチ(冷媒管のバルブを閉めるため。ポンプダウン作業は業者ですが、念のため)
カッターナイフ
ビニールテープ、または養生テープ(配管の先端保護用)
軍手、作業手袋
脚立(室内機や配管に手が届かない場合)
雑巾、バケツ(水滴や汚れ対策)
ゴミ袋(配管カバーなどのゴミ用)
水平器(室内機の取り付け板を外す場合など)
安全対策:
作業中は必ずエアコンのブレーカーを落としてください。感電の危険があります。
ベランダでの作業時は、足元に注意し、転落しないように十分注意してください。
重い室内機や室外機を運ぶ際は、複数人で作業するか、台車などを利用します。
ポンプダウンの手順
安全の確保:
作業中は必ずエアコンのブレーカーを「OFF」にする前に、ポンプダウンを行うために運転させておく必要があります。その後、作業中に感電しないよう、必要な箇所でブレーカーを「OFF」にします。
作業エリアの安全を確保し、適切な保護具(作業手袋、保護メガネなど)を着用します。
必要な工具の準備:
モンキーレンチ、またはスパナ
六角レンチ(バルブの開閉用)
ゲージマニホールド(冷媒圧力の確認用)
ドライバー(サービスポートのキャップや電線の取り外し用)
エアコンの動作確認:
ポンプダウンを行う前に、エアコンが正常に冷房運転することを確認します。
2. ポンプダウンの実施
冷房運転の開始:
エアコンを冷房運転で強制的に稼働させます。最低でも5分から10分程度運転させ、室外機が安定して稼働している状態にします。これにより、冷媒が室外機側に集まりやすくなります。
室外機のバルブ確認:
室外機には、冷媒管を接続するための大小2本のバルブ(サービスポート付きの二方弁と、液側バルブの一方弁)があります。
通常、細い方の液側配管が「液側バルブ」、太い方のガス側配管が「ガス側バルブ」と呼ばれます。
液側バルブ(細い方)を閉める:
室外機の液側バルブ(細い方の配管が接続されているバルブ)のキャップを外し、六角レンチで完全に閉めます。時計回りに回すと閉まります。
この時点で、冷媒は室外機と室内機の間の配管から室外機へと吸い込まれ始めます。
冷房運転の継続と圧力確認:
液側バルブを閉めた後も、エアコンは冷房運転を続けます。室外機のガス側配管に接続されているサービスポートにゲージマニホールドを接続し、配管内の圧力が0MPa(約0kgf/cm²)またはそれ以下(真空に近い状態)になるまで待ちます。
圧力が下がる目安は、エアコンの機種や配管の長さによりますが、通常数分程度です。
ガス側バルブ(太い方)を閉める:
ゲージマニホールドの圧力が0MPaになったら、すぐに室外機のガス側バルブ(太い方の配管が接続されているバルブ)を六角レンチで完全に閉めます。
エアコンの運転停止:
ガス側バルブを閉めたら、すぐにエアコンのリモコンで運転を停止し、ブレーカーを「OFF」にします。
3. 作業後の確認
圧力の再確認:
念のため、再度ゲージマニホールドで冷媒管の圧力が上がっていないか確認します。圧力が上がっている場合は、ポンプダウンが不完全である可能性があります。
バルブキャップの取り付け:
バルブのキャップをしっかりと取り付けます。
・ 室外機の取り外し
※フロンガス(冷媒)の回収(ポンプダウン)が完了していることを前提とします。
ブレーカーを落とす:
必ず、エアコン専用のブレーカーを「OFF」にしてください。
室外機のカバーを外す(必要に応じて):
電気配線や冷媒管の接続部分が見えるように、室外機のカバーを外します。通常、ネジで固定されています。
冷媒管の取り外し:
室外機に接続されている大小2本の冷媒管のナットを、モンキーレンチやスパナで緩めて外します。
ナットを緩める際に、わずかにガスが噴き出すことがありますが、ポンプダウンが完了していれば少量で問題ありません。
外した配管の先端には、水やゴミが入らないようにビニールテープなどで保護しておくと良いでしょう。
電線の取り外し:
室外機に接続されている電線をドライバーで端子から外します。接続されている端子の番号などをメモしておくと、もし再設置する場合に役立ちます。
電線も先端をビニールテープなどで保護しておきます。
ドレンホースの取り外し:
室外機から出ているドレンホース(排水ホース)を取り外します。
室外機の移動:
全ての接続が外れたら、室外機を設置場所から移動させます。重いので注意してください。可能であれば2人以上で作業しましょう。
ブレーカーが「OFF」であることを再確認:
配管・電線の露出:
室内機の下部から壁に向かって伸びている、まとまった配管(冷媒管、電線、ドレンホース)が見えるようにします。
配管カバーがある場合は、それを取り外します。
室内機と配管の接続解除:
室内機と配管を接続しているナットを、モンキーレンチやスパナで緩めて外します。
外した配管の先端は、水やゴミが入らないようにビニールテープなどで保護します。
電線も室内機の端子台から外します。
ドレンホースも外します。この際、ホース内に溜まっている水が垂れることがあるので、雑巾などで受け止めましょう。
室内機の取り外し:
室内機は、通常、壁に取り付けられた「据付板」に引っ掛けるように設置されています。
室内機の下側を少し持ち上げて手前に引き、上方向へずらすようにすると、据付板から外れます。
取り外した室内機は、水が垂れないように注意しながら運び出します。
据付板の取り外し(任意):
壁に残った据付板は、ネジで固定されているのでドライバーで取り外します。
配管を通すための壁の穴(スリーブ)は、テープやパテなどで塞いでおくと、雨や虫の侵入を防げます。賃貸物件の場合は、原状回復の義務があるため、適切な処理を行いましょう。
全ての部材の回収:
取り外した室内機、室外機、配管、配管カバー、ネジ、ゴミなどを全て回収します。
清掃:
作業場所の周囲をきれいに清掃します。
処分:
エアコンは家電リサイクル法の対象家電です。自治体の指示に従って適切に処分してください。通常、家電量販店や指定引取場所に持ち込むか、回収業者に依頼することになります。リサイクル料金がかかります。
配管カバーなどのプラスチック類は、自治体の分別ルールに従ってゴミに出します。
賃貸マンションの場合の注意事項:
原状回復義務: 賃貸マンションの場合、退去時には原則として入居時の状態に戻す「原状回復義務」があります。エアコンを取り外した後の壁の穴やビス穴、壁の汚れなどについて、事前に管理会社や大家さんと相談し、修繕の必要性や費用負担について確認しておくことが重要です。
勝手な改造と見なされないか: エアコンの取り外しは、設備の一部を取り外す行為であり、勝手に行うと規約違反となる可能性もあります。必ず事前に許可を得てください。
これらの手順を参考に、安全に作業を進めてください。
以上です。エアコン取り外し工事 詳細はこちら
2025年