店舗物件の原状回復工事におけるクロス張替えは、原状回復工事全体の工程の一部として行われます。ここでは、「原状回復工事全体の流れ」と、その中の「クロス張替えの具体的な手順」に分けて詳しくご説明します。
店舗の原状回復工事は、通常、以下の手順で進みます。
2. クロス張替えの具体的な手順
原状回復工事の中で、クロス張替え作業は以下の手順で行われます。
2-1. 【養生と前処理】
養生(ようじょう)
クロス張替えで床や建具を汚さないよう、床や巾木、窓枠などをビニールシートやマスキングテープで保護します。
照明器具やスイッチ・コンセントのカバーも取り外します。
既存クロスの剥がし
既存のクロスを、ヘラなどを使って壁面から丁寧に剥がしていきます。
店舗の場合、耐久性の高いクロスが使われていることがあり、剥がしにくい場合があります。
古いクロスの下に残った裏紙や接着剤は、後の仕上がりに影響するため、可能な限り除去します。
下地処理(パテ処理)
クロスを剥がした後の壁面(石膏ボードなど)に、凹凸、傷、穴、継ぎ目などがないかを確認します。
これらの箇所にパテ(下地補修材)を塗り込み、乾燥させて削る作業を繰り返し、壁面を平滑(フラット)にします。
この下地処理の工程が、新しいクロスの仕上がりの美しさに大きく影響します。
クロスの裁断と糊付け
新しいクロスを壁の高さに合わせて必要な長さに裁断します。
糊付け機を使い、均一に接着剤(糊)を塗布します。店舗用クロスは耐久性確保のため、厚手の糊を使う場合があります。
クロス貼り
糊を付けたクロスを、基準となる位置(壁の隅や窓枠など)から貼り始めます。
空気が入らないよう、専用のハケやローラーを使って、中心から外側に向かって空気を抜きながら密着させます。
ジョイント(継ぎ目)処理
クロスとクロスが重なり合う部分(ジョイント)を、専用のカッターで二重切りし、余分な部分を取り除きます。
ジョイントローラーで継ぎ目をしっかりと押さえ、目立たないように仕上げます。
余分なクロスのカット
壁の上下端、窓枠、スイッチ・コンセント部分などの余分なクロスを丁寧にカッターで切り落とします。
2-3. 【仕上げ】
乾燥と点検
クロスが完全に乾燥するまで時間を置きます。(乾燥時間は環境によります)
乾燥後に、浮き、剥がれ、シワ、ジョイントの開きなどがないかを最終点検します。
器具の再取り付け
取り外していたスイッチ・コンセントカバーや照明器具などを元通りに取り付けます。
養生の撤去と清掃
養生材を全て撤去し、床や壁についた糊などを拭き取り、作業完了となります。
以上です。
ご依頼頂き、ありがとうございました。
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2025年